スコットランドの写真家と野ギツネの美しい絆

 みなし子となった子ギツネを助け、撮影をつづけながら絆を深めた女性写真家がいる。

 彼女は野生に生きる相手を尊重し、野ギツネもまた人間である彼女を信頼した。そこには種を超えた信頼関係があった。

 まるで物語のような話だが、スコットランド郊外の町で実際に起きた出来事だ。

写真家と野ギツネの出会い

 スコットランド北東部ピーターヘッドで、ビバリーさんは一匹の子ギツネと遭遇した。

 子ギツネの母親はすでに亡くなっており、死体は巣穴の近くに横たわっていた。キツネはみなし子だったのだ。

 ビバリーさんは卵と生の鶏肉を置いて子ギツネに食べさせ続けたが、子ギツネが人間慣れしすぎないよう、あえて距離を取り野生に近い形にした。

 ブラックポーズと名付けられたその雌キツネは自然の中ですくすくと育ち、ビバリーさんは写真家としてブラックポーズの撮影を続けた。

photo credit: Flickr

突然の失踪、そして・・・

 穏やかな時間は長くは続かなかった。

 ブラックポーズを見かける日は冬に近づくにつれて少しずつ減っていった。そして撮影を始めてから7ヶ月後、ビバリーさんはブラックポーズを完全に見失ってしまった。

 しかし、ふたりの絆は途切れることはなかったのだ。

 さらに半年以上経った今年の6月、ビバリーさんは撮影仲間とともに草原で小さな子ギツネを見つけた。写真家と一匹の子キツネの新たな出会いは、驚くべき再会を導くことになる。

 私は子ギツネを見つけて写真を撮りました。すぐに見失ってしまいましたが、まだ新しい食事の跡から周辺にいると思い、その子ギツネを探すことにしたのです

 探し始めてから2時間近く付近で粘っていると、親キツネが現れた。

 一目見てすぐにブラックポーズだと分かりました。彼女は私を警戒せず近づいてきてくれたのです。1年以上会っていないにも関わらず、私を覚えていてくれて感動しました

 ブラックポーズは母親になっていた。

 最初に出会った場所から数マイル離れたところで、子どもと一緒に過ごしていたのだ。まるで奇跡のような再会だった。

失われることのない固い絆

 再会を果たしてから30分後、ブラックポーズはビバリーさんを何度も振り返りながら草原を進んでいった。後ろについてこいという合図だった。

 ブラックポーズは、先ほど見失った子どものもとまでまっすぐ連れて行ってくれました。私がトッドと名付けた子ギツネは、私たちを警戒していたため長く留まることはやめましたが、とても素晴らしい経験でした

 それから、ビバリーさんはキツネの親子と一定の距離を保ちながら過ごすことにした。

 時おり再会しては食べ物をわけ与え、小さなトッドに近づきすぎることはなく、野生に生きる動物を尊重し信頼関係を築いている。

 野生動物から向けられる信頼ほど美しいものはありません

 そう語るビバリーさんにとって、ブラックポーズはかけがえのない友人なのだ。

photo credit: Frickr

引用元:
Daily Record

応援よろしくお願いします!にほんブログ村 ニュースブログ 海外ニュースへ

Twitterで更新をチェック