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 フランスの失業率は8%以上で、他のヨーロッパ諸国に比べるとかなり高い(ドイツは5%、イギリスは4%)。

 失業率が高い理由として最低賃金の高さや複雑な労使関係が挙げられるが、手厚い失業給付も主な理由として挙げられる。失業中は以前もらっていた給料の60%を2年間もらえるのだ。

 失業給付をもらうためには様々な手続きや条件があるが、知っていれば難しいものではない。今日はヨーロッパで最も手厚いフランスの失業給付について、6つの知っておくべきことを紹介しよう。

1.申請

 失業してから1年以内にハローワークに登録しなければならない

2.受給資格

  • 52歳以下であれば、過去28ヶ月以内に88日間以上働いていたことを証明する
  • ハローワークのカウンセラーと定期的に面談し、求職活動をしていることを伝える
  • 基本的には自主退職ではなく会社都合での退職が必要になる

 ”雇用主との合意による解雇”の場合は、自主的に申し出ていても受給対象となる。また配偶者の転勤にともなう失業や、障害のある子どもを世話する場合の自主退職も対象になる

3.受給期間

 多くの場合、2年間まで受給できる。ただし受給期間は過去2年間に働いていた期間だけなので、4ヶ月しか働いていなければ受給期間も4ヶ月に限定される

4.受給額

 複雑な計算式によって算定されるが、基本的には以前もらっていた給料の約60%(平均1000ユーロ、約12万円)をもらえることが多い。半数の人は860ユーロ以下(約10万円)なのに対し、中には満額の6600ユーロ(約76万円)をもらえる人もいる

5.起業家への特例

 起業資金として失業給付の半額がまとめて先に支払われる。残りの半分は起業がうまくいかなかった場合に支給される。さらに経営に関する研修やコンサルティングといったサポートも受けられる

6.その他の給付

  • 過去10年間のうち5年間以上働いていた場合、長期労働給付制度も申請できる
  • 以前の収入が低いかゼロだった場合、給与補填制度も申請できる
  • 公共交通機関のNavigoフリーパスが支給される
  • 家族手当基金から家賃の半額が補助される

 手厚い失業給付が国にとって良いか悪いかは別として、働く側からすると失業しても当面はなんとか生活ができるし、次の仕事を落ち着いて見つけることができる。

 内閣府の資料でも、フランスは日本に比べ1年以上の長期失業者が多い反面、平均就業年数が長い。つまり、仕事をしていない期間は長いが、一度働くと同じ場所で長く働くのだ。

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Graph credit: CAO

 労働市場の流動性が低い(すぐに仕事を変えない)面は日本と似ているが、失業給付のおかげで仕事を辞めても当面は何とかなる。そう思うとフランスの方が少し気楽に仕事できるのかもしれない。

(注記)
失業給付に関する情報は2019年5月のものです。逐次、情報の更新をします。

失業給付 = ARE (Allocation d'aide au Retour a l'Emploi)
ハローワーク = Pole Emploi
雇用主との合意による解雇 = Rupture Conventionnelle
長期労働給付制度 = ASS (Allocation de Solidarite Specifique)
給与補填制度 = RSA (REvenu de Solidarite Active)
家族手当基金 = CAF (Casisse des Allocations Familiales)

〜 Hey Dudeのニュース劇場 〜

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これじゃ単なる口喧嘩じゃないですか

引用元:
LocalFR

参考:
Alter-Magazine 「フランスと失業問題」
内閣府資料「労働市場の流動性と長期失業」

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