
先日の記事ではおならで罰金刑が課せられた男性の話をお伝えしたが、今回はなんとおならで死刑判決だ。
おならをして死刑宣告を受ける
世の中にはおならをして死刑になることがある。2019年5月、イスラム教徒が神聖な断食月(ラマダン)を迎えている中、パキスタンで事件は起きた。
モスク(イスラム教の礼拝堂)で教徒らが礼拝している中、その中のひとりアル・ワハビ(33歳)は我慢できずおならをしてしまった。彼は逮捕され、イスラム法(シャーリア)にもとづき死刑宣告を受けた。
懸命に訴えるも無慈悲な判決が下される
アル・ワハビは以前から腸に持病を抱え慢性的なおならに悩まされていた。礼拝時もお腹の調子が悪く、とうとう我慢できず5回出してしまう。あまりの臭いのひどさに、礼拝していた53人の信者がモスクから一時避難する羽目になった。
イスラム法によるとモスクでおならをする行為は神への冒涜であり罪である。アル・ワハビはさらに、おしりにタンポンをしておならをしても音でバレないようにしていた。これもイスラム法では重大な違法行為であり刑を重くする理由になった。
” イスラム法では肛門にいかなるものも入れてはいけない。
たとえ指であってでもだ ”
” これは明らかな犯罪だ、打ち首の刑なんて軽すぎる。
彼は石打ちの刑で苦しまなければならない ”
アル・ワハビは罪状を認めながらも裁判にかけられることになった。しかし彼を弁護しようと名乗り出た弁護士は一人もいなかった。どこにも弁護できる余地がなかったからだ。
自己弁護を余儀なくされた彼は、持病によりガスが溜まりやすくなっていたことや妻2人と子ども7人を養っていかなければならないことを理由に減刑を懇願した。しかし判決は死刑となった。
戒律の厳しさを風刺にしたフェイクニュース
ところが実はこれ、風刺サイトが作ったフェイクニュース。写真の男は全くの別人で、恋人に対する過失致死で13年の禁固刑を受けたカナダ人男性のものである。
戒律の厳しいイスラム教の世界では、体毛を剃ったり、女性が男性より大きな声で話すことが罪になることがあるが、このニュースは戒律の厳しさを風刺にしたようだ。知らないことが多いイスラム教の世界、この話を信じてしまった人もいるのではないだろうか。
(注記)
本記事はシンハラ語で書かれたニュースを参考にしたものであり、Hey Dudeは本来風刺記事やフィクションの記事を掲載しません。
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引用元:
DNB
AFP Fact Check
World News
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