
インドネシアで夜釣りをしていた少年ムハンマド君の首に、ダツが海面から猛突進で飛び出し、槍のように突き刺した。
写真をみると、ダツの長い口はムハンマド君の首の左側からうなじの下まで貫通している。
ムハンマド君はダツが首に刺さったままの状態で自力で家まで歩いて帰り、その後すぐに病院に搬送された。
ダツとはどんな魚なのか

ダツはニードルフィッシュ(針の魚)とも呼ばれ、その名のとおり口が針のように鋭い。
小魚をエサにしており、光を見つけると小魚のウロコに反射したものだと認識し、光に向かって突進する習性がある。しかも最高時速60キロだ。
夜には船のライトに向かって突進してくる事があり、過去にもダツによる死傷事故が起きている。
1977年にハワイで夜釣りでヘッドライトをつけていた10歳の少年がダツに眼球を刺されて命を落とし、2018年にはタイで海軍将校が訓練中に首を刺され亡くなった。
ムハンマド君は奇跡的に助かった
首にダツの頭部が刺さったムハンマド君をみた病院のスタッフと医師はびっくりした。
最初に搬送された病院ではダツを抜き取る適切な器具がなかったため、ダツの体だけ切断し大きな総合病院へ搬送された。
総合病院で6人の専門医による緻密な手術が1時間かけておこなわれ、無事にダツを首から除去することができた。

執刀した医者によると、ダツを無理やり引き抜かず刺さったままの状態だったため、出血が最小限に抑えられたことで奇跡的に一命をとりとめたという。
その後ムハンマド君は回復に向かっており、感染症を防ぐために1週間入院した後、退院の予定だ。
ダツは日本では沖縄県にも生息しており、地元の漁師やダイバーからはサメよりも危険だと恐れられている。
引用元:
Coconut Jakarta