3Dプリンターでつくれる? 米ミソネタ大学が成功に導いた人工心臓プロジェクト

 3Dプリンターとは、3Dデータをもとに、樹脂などの原料をもちいて立体物を作り出す装置だ。工業製品の試作や建築模型の製作、フィギュア作りなどに生かされている。

 モノづくりの分野で注目を集めてきた3Dプリンターだが、実は医療の分野でも活躍している。

 アメリカのミソネタ大学では特殊な3Dプリンターをもちいて、人間の心臓を作り出すことに成功した。

人工の心臓ができるまで

 これまでは心臓を構成する心筋細胞を3Dプリンターで作りだすのは不可能だとみなされてきた。細胞の構造を作り出すことはできても、実際に機能する心筋細胞には決して至らなかったからだ。

 ミソネタ大学の研究チームは特殊なインクとヒト幹細胞を組み合わせた新しいアプローチによって、生きた心筋細胞を作り出すことに成功した。

 その結果、人工の心筋細胞でもポンプのように血液を送り出すことができる心臓モデルが3Dプリンターで生成できるようになったのだ。

 今回作り出された心臓は1.5センチほどの大きさで、今後この心臓をマウスに移植し、生体内でも正常に働くかを確かめていく予定だ。

photo credit: Wikipedia

心臓病研究への応用

 心臓病による死者はアメリカでは年間60万人以上を占めている。日本においても、2017年には年間約20万人が心臓病により命を落としており、病気による死因の第2位を占める難病だ。

 ミソネタ大学研究チームの成果は、心臓病の研究において大きな影響を及ぼす可能性がある。

 たとえば作った心臓をマウスの中でわざと病気の状態にして、新薬の効果を試して治験をすることができる。別のマウスを使うと心臓に個体差が生まれるが、作った心臓だと個体差が新薬の効果に与える影響を最小限にとどめることができる。

 3Dプリンターを用いた心臓病の研究はいまだ発展途上だが、今後の進展が大いに期待される。

phto credit: Geripal.org

引用元:
Science Daily

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